今日に息づくモノと明日へ死にゆくモノと
(多少グロい表現があるかもしれません。ご注意ください)
犬が死にました。
もう何歳だろう。飼いはじめたのが中2のころだったから
12,3年?
小型犬なので、人間だと64,5歳くらいにあたるそうです。
断じていい飼い主じゃなかったと思う。
ここ数ヶ月
彼女が苦しいのは知っていた。
痛いのは知っていた。
目は白濁し
血と膿にまみれ
呼吸の音もおかしかった。
彼女がいつもいる倉庫は
床が血まみれになるほどだった
医者にも連れて行かず
かといって楽にしてやるわけでもなく。
最悪な
飼い主だった。
私は知ってた。
彼女が生きながら腐っていた事を。
なのに何もしてやれなかった。
何もしなかった。
ごめんね。
ごめん。恨んでもいいよ。酷い人間だったよ。
痛くて苦しくて助けてもらえないのに
それでも擦り寄ってくる貴女を
撫でる事しかしなかったよ。
母親に
「メイが死んだよ」
と聞かされて
倉庫の入り口に横たわる貴女は
冷たくて硬かった。
右目は完全に陥没し
虫に食われてた。
「昨日キャンキャン鳴いてたのが最後だったんだろうね」
最近はそれすら辛いのだろう
鳴くこともなかったのに。
そういえば昨日
耳慣れない犬の声がしていたよ。
あれは
貴女だった。
ごめんね。
ごめんね。
他に言葉が見つからない。
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